股関節のワーク vol.1

ベントフォワード(スプリットスタンス)

エクササイズの目的と狙い

最終目的

前脚の股関節で身体をコントロールする

具体的な狙い

片側の足首・股関節と重心を一直線上に並べることで、地面からの反力を十分に得られるようになります。その結果、上半身を効率よく動かすために必要な股関節周辺の筋肉が自然と働き、理想的な関節運動が引き出されます。

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【実例紹介】

30代女性 会社員

デスクワーカー

【クライアントの課題】

長時間のデスクワークによる腰背部の緊張と、それに伴う股関節のつまり感・歩行時の違和感を訴えておられました。

【アプローチと身体の変化】

体重を適切に乗せることを意識してワークを実施。最初はバランスを取ることに難しさを感じておられましたが、数回繰り返すうちに腰背部へのストレスなく、お尻の上部への適切なストレッチ感覚を得られました。

【得られた効果】

ワーク後、股関節のつまり感が消失し脚の挙上がスムーズに。また着座姿勢も自然と安定し、デスクワーク中の負担が軽減される感覚を得られていました。

対象となる悩みと実施のポイント

腰・膝・足の痛み

痛みが出ずに、スムーズに動ける範囲や角度を探しましょう。

ヒップアップ・美脚

下半身が力まず、スムーズに動ける感覚を掴みましょう。

ヒップヒンジ習得

意識しなくてもお尻やもも裏にストレッチがかかる動きを身につけましょう。

エクササイズの手順

1

基本姿勢

骨盤幅で立ち、右脚を一足分前に出します。

2

体重の意識

右足のくるぶしを前に押し込み、足の甲に体重を乗せるイメージで立ちます。

3

重心移動

目線を正面に向けたまま、右肩が右脚の上に来るように重心を斜め前に移動させます。

4

上半身を倒す

右足の甲に乗せた体重をキープしたまま、上半身を倒し左手で右足の甲を触ります。

5

起き上がる

起き上がる時も、体重は右足の甲に乗せたまま動きます。

6

動きの探求と定着

どの角度・方向が動きやすいか、丁寧に確認しながら動きを身体に馴染ませる意識で繰り返します。

起こりやすいエラーと修正法

エラー①:腰やふくらはぎが強く伸びてしまう

原因|体重が踵の後側に乗ることで膝を伸ばす動きが強くなっています。
修正方法|常に前足の甲に体重が乗っていることを確認しましょう。

エラー②:上半身を倒すと膝が外に開く

原因|股関節が窮屈なため、膝を外に開いてスペースを作ろうとしています。
修正方法|前脚の膝の皿を少し内向きに。その向きを変えず動ける範囲から上半身を倒す。

エラー③:前足の甲に上手く体重が乗らない

原因|後脚で身体を支えてしまっている。
修正方法|後脚は指が「地面に触れるだけ」。運動中も同じ感覚で動くと自然と前脚へ体重が乗る。

回数と適切な身体の反応

適切な反応

前脚のお尻周辺に刺激が入る。

腰・背中に違和感がなければOK
お尻・太もも裏が心地いい伸び感があればGood

推奨回数

左右それぞれ 3回 ずつ

数をこなすより手順を一つずつ丁寧に
慣れてきたら少しずつ回数を増やしましょう